子どものころ、お寺の境内にある弁天堂の前で遊んでいた時のことです。
風の音や木々の揺れる音に包まれながら、何気なく過ごしていたその瞬間。
ふいに、心の奥深くに響く声が聞こえました。
「全部忘れちゃうけど、大丈夫だよ。」
誰かの声だったのか。
自分の中から聞こえた声だったのか。
幼かった私には分かりませんでした。
ただ、その言葉だけが不思議と心に残り、大人になった今も忘れることができません。
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それから私は大人になり、
結婚、離婚。
信じていた人からの裏切り。
欠乏感や恐れ。
たくさんの迷いや痛みを経験しました。
愛なんて本当にあるのだろうか。
こんな私が子どもたちを幸せに、豊かに育てていけるのだろうか。
そう思い、生きる力を失いかけたこともありました。
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そんなある夏の日の夕暮れ。
地元の花火大会で河原を歩いている時でした。
突然、後ろから強い光に包まれたような感覚がありました。
その瞬間、内側から、とてもあたたかく懐かしい感覚が込み上げてきたのです。
振り返った先に現れていたのは、空いっぱいに広がる大きな龍の雲でした。
髭も身体もはっきりと見えるほどの姿。
私はただ立ち尽くしながら、その圧倒的な愛のようなエネルギーに包まれていました。
そして、その時――
子どものころに聞いたあの言葉が、突然よみがえったのです。
「全部忘れちゃうけど、大丈夫だよ。」
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ああ、そうだったんだ。
私は,
子どものころ、お寺や弁天堂にお参りに来る人たちを見ながら、
「苦しみや迷いの中で祈る人の気持ちを知りたい」
そう願っていたことを思い出しました。
だから一度すべてを忘れ、
迷い、
傷つき、
苦しみ、
愛から離れたように感じる人生を体験したかったのかもしれない。
そして、その体験を通して、
もう一度、本当の愛を思い出したかったのかもしれない。
そう気づいたとき、私の中にひとつの感覚が生まれました。
「すべては、自ら選んできた体験だったのかもしれない」
という感覚です。
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本当は、
どんな時も愛は失われていませんでした。
愛から離れていたのではなく、
愛が見えなくなっていただけでした。
そして気づきました。
私たちはいつでも、
自分の内側へ帰ることができるのだということを。
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今、迷いや不安の中にいる人へ。
たとえ今は出口が見えなくても。
自分を信じられなくても。
大丈夫💚
あなたの内側には、優しくて力強い愛が、
いつも流れています。
そして、あなた自身が愛そのものだから。
あの日聞いた言葉は、今も私の心の奥で静かに響いています。
「全部忘れちゃうけど、大丈夫だよ。」